【トップページ】 >>【雑学】 >>【エンドレール探訪】 >>【簡易説明】 |
【エンドレール(車止め)の簡易説明】
■鉄道のエンドレール(車止め)
鉄道のエンドレール(車止め)は、通常線路終端などに設置されており、 減速できずに進入した車両を強制的に停止させる役割がある。 車両がエンドレールに接触することは本来はないはずで、 万が一にも接触した場合は、殆どの場合が異常事態。 そのため、エンドレールは鉄道路線上の最終安全対策装置ということになり、 エンドレールは存在するだけで、役に立たないに越したことはない、出番がない方が良いものだ。
鉄道のエンドレールには、いくつかの形状・タイプに分かれている。 複数の車止めを併用することで、強度を高めている場合が多く見かけられる。
中々サイトでは、一般的に車止めと言われるものの内、 古レールなどの材料で作られ、線路終端に最も多く配置されていると思われる第二種車止めを 車止めの中の車止めと言うことで、エンドレールとして呼称。 また、エンドレール探訪と言うことで、広義では線路終端探訪と解釈して、 各車止めも含めて線路終端にあるもの達を記録している。
|
|
■第一種車止め
線路に砂利(バラスト)を盛った形状の車止め。 将来の延伸目的線の現時点終端や安全測線などに用いられることが 多く見かけられる。 線路上にバラストを盛ってあるだけなので、強度は高くない。 そのため、強度を補うのにある程度の長さが必要となる。 長さは、手前1kmの平均勾配で決められる。 また、砂利が転がり出ないようにするため、砂利盛りの周りに 砂利止めを施してあるところもある。 この、砂利止めも、古い枕木などが用いられることが多い。 衝突した際の車両などに与えるダメージは少ない。 設置コストは、コンクリート製などに比べれば安価で済むと思われる。 幾つかの車止めを併用する場合、一番手前に敷設される場合が多い。
|
|
■第二種車止め
棒状の金属などを組み合わせて、線路終端などに設置したもの。 駅などで最も多く見かけるエンドレールの形状だと思われる。 様々な亜種を見かける。 設置用地が少なくて済み、材料も古い線路などを用いてまかなうことが できる。
|
|
■第三種T号(甲種)車止め
レールの末端に取り付けられる簡易な車止め。 バスやトラックが駐車する際にタイヤと道路に挟み込む様な 簡易車止めと似たり寄ったり。 車庫内や検修場などで見かける。
|
|
■第三種U号(乙種)車止め
線路終端を逆U字形状にした車止め。 設置する際に、新たな資材を必要としないが、簡易の車止めであるため、 強度はさほど望めない。
|
|
■第四種車止め
コンクリートの塊を線路終端に置いた物。 高架線での線路終端や留置線などでよく見かける。 別名称として、制走提と呼ばれる。 この第四種車止を設置し、両端に線路を配置することで有効活用できる。 第四種車止単体での使用は少なく、大抵の場合は他の車止めと併用 して設置されることが多い。
|
|
■油圧式車止め
線路終端に油圧式の緩衝装置を設置することで列車を停止させる。 低速であれば、安全に停止させることができるが、 ある程度速度ある場合などには、安全性は保証されない。 価格は、他の車止めに比べると高価であるが、 安全・強度面では優れている。 頭端式ホームの線路終端など、信頼性が必要な場所に限定されて 設置されることが多い。 大手私鉄の始発・終着駅で見かけることも多くなってきた。 また、新幹線の線路終端にも設置されていることが多い。
|
|
■枕木車止め
線路末端や未使用線路上などに枕木を1本、または複数本纏めて 置いてある車止め。とても簡易で、実際に車両を停止させると意味に おいては、効力はあまり望めない。
|
枕木車止め例 (門司港駅構内) |
■標識
線路終端に車止めと共に設置されている、線路の終端を示す標識。 反射板を用いた物、発光機能を備えた物などがある。
|