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概要

■日時   : 平成22年3月22日(月・祭) 〜 3月23日(火)

■目的   : JR 青春18きっぷで千葉・房総半島一周

               A-bike (折り畳み自転車) 導入に伴う活用実験

■行程 : 22日、東京 → 蘇我 → 木更津 → 上総亀山 → 木更津 → 安房鴨川 → 千葉

      23日、千葉 → 大網 → 成東 → 松岸 → 成田 → 我孫子 → 北千住

■ 行程メモ : A-bike、 初日、 2日目、 タイムテーブル

※ 掲載内容は、特に記載の無い限り企画実行当日のものです。

 

 

行程メモ (A-bike)

 

A-bike 折り畳み時 と 組立時

 

スペック

重量:約5.7kg

高さ(折り畳み時):約65cm

組立時間:約20秒〜60秒 以内

 

今回は、本拠地 (都区内) から近いようでかなり遠かった

房総半島を青春18きっぷを活用して一周、

ついでに千葉の上の方にも足を延ばす企画。

 

企画自体は、以前から検討していたものの、

機会が掴めず、だいぶお蔵入りしていたのを、

A-bike 導入試験と併せて実施して見ようと思い立った次第。

 

今までの企画通してのルールで、

公共交通機関または自力(徒歩・自転車)のみで

移動することを課している。

 

昨今、地方閑散地域に出向くことも多く、

バス本数が極端に少ない、貸し自転車の調達も困難

といったケースが毎回発生する。

 

そう言った移動問題を解消する一助として

検討していたのが、折り畳み自転車。

 

そして、数ある折り畳み自転車の中から、

軽量・コンパクトに重点を置いて選択したのがA-bikeとなった。

 

キャリアバックに収納中

 

キャリアバックは、自転車移動時に、

折り畳んでたすきがけの式のリュックになる。

但し、耐久度は弱そう。

 

A-bike購入後、調整も兼ねて試乗したところ、

・タイヤが6インチと小さく、曲がる際に路面抵抗が大きい

・サドルが硬く、お尻が痛くなる

・普段使わない筋肉を使っている感じがする

  → やはり普通の自転車とは異なる

・車体に力を入れられない

  → 疲れた時に、車上での身体のやりばに困る

・段差に弱い

といった難点を体感できた。

 

また、キャリアバックに収納した自転車を背負うと、

約6kgとは言え、なかなかに重い。

A-bike背負いながら、構内移動や小走り移動が可能か

疑問が生じる。

また、付属品のキャリアバック自体も頑丈とは思えず、

果たしていつまで重さと突起物に耐えられるかが心配。

 

これらの難点や疑問を上回る利点を見出せるかが、

今回の企画のメインテーマとなる。

  

 

 

行程メモ (初日)

 

東京駅構内案内板

この地点からだと京葉線地下ホームまで

約520mある

 

企画初日。

山手線でスタート地点の東京駅に到着。

東京駅からは京葉線で蘇我方面へ向かう。

 

山手線ホームから京葉線ホームまでは

同一駅構内とは言え、相当離れているので、

A-bike背負っての移動で最初の難関となる。

 

京葉線までのコンコースは、動く歩道やエスカレータで

結ばれているが、祭日とあり、親子連れやカップルが

臨海地域や千葉鼠王国に向かうために溢れている。

正直、A-bike背負っては、人を追い越しづらい。

しかもキャリアバックの特性上、

片方の肩に負担が集中するので、

500m以上も背負うととても肩が痛くなってくる。

 

蘇我駅 東口 まちの案内図前 にて

 

 

最初の難関を歩き終えて、京葉線ホームへ。

京葉線205系に乗車。

車内は、満員ではないものの座席は埋まり、

立ち客もまばらにいる混み具合。

これらの方々、目的地は舞浜駅に間違いない。

 

舞浜駅にてガラガラになった車内。

A-bike抱えながらも座れる状態となる。

 

途中、時間に余裕があったので、海浜幕張で一旦下車。

武蔵野線の205系車輌を観察の後に、再び京葉線に乗車。

次に下車したのは、稲毛海岸駅。

 

稲毛海岸では、近くの公園にNUS 7が静態保存されている

との事だったので、駅前でA-bikeを組み立てて向かう。

この付近、団地地帯となっており、

歩道も広く整備されているので走りやすい。

 

NUS 7 対面後、再び稲毛海岸駅に戻り、

京葉線終点の蘇我駅に向かう。

 

幕張車輌センター 木更津派出

久留里線のキハ30形とキハ37形

 

蘇我駅到着後、A-bikeにてNUS 6が静態保存されている

近くの公園に向かう。

駅近くとあり、歩道が整備されているものの、

車道と歩道の段差やアスファルトの荒さが目立ち、

A-bikeには厳しい路面条件が増えてくる。若干走りにくい。

 

NUS 6対面後、蘇我駅に戻り、

内房線に乗車して木更津駅に向かう。

 

木更津駅にて昼食休憩。

駅構内に飲食店は無いので、

東口にある「木更津駅そば」に入店。

暖簾が「きそば」とある所がいかしている。

急いで食したい事情もあり、冷やしかき揚げそばを注文。

駅蕎麦は、期待を裏切らない。

 

昼食後は、

今回、一番期待している久留里線の旅が始まる。

 

久留里線終点 上総亀山駅 駅名標

 

久留里線は、関東地方のJRでは珍しくなった

気動車を使用している路線。木更津駅 4番線に発着する。

 

ホームに向かうと、キハ30形とキハ38形の2両編成が

出発を待っていた。

 

キハ30形は、外吊りドアを採用している珍しい形態で、

JRでは2010年3月現在、久留里線のみで使用されており、

老朽化もあって絶滅危惧車輌となっている。

 

車内は、キハ30、キハ38共にロングシートの通勤形態

となっており、乗車当日は、座席の大半が観光客によって

満席となっていた。

 

久留里駅出発後、

住宅と田畑が混在した平地を走り抜ける。

徐々に田畑の割合が増え、久留里駅過ぎると

山間地帯が色濃くなる。

切り通しやトンネルなどが現れ、乗っている感が増す。

 

全線32.2kmを約1時間で走り抜ける。

全般として、気動車独特の走行音を聞きながら、

のんびりした車窓が流れていく路線となっている。

線内は、タブレット交換により運行されており、

都心生活では目にすることのない交換風景が

慌ただしい日常との世界を分ける。

休日のちょい旅には、非常に適した路線だ。

 

「カメヤマダム」と飾栽されている

 

上総亀山駅に到着後、

折り返し列車まで約1時間あるので、

A-bikeを活用して近くの亀山ダムの湖畔に湧いている

亀山温泉を訪れる。

ちなみに、徒歩でも約10〜15分程度の距離で近い。

 

駅のそばでA-bike組立。

目立つ作業らしく、同乗してきた観光客への

パフォーマンス会場となってしまう。

 

亀山温泉には、日帰り入浴可能な宿泊施設が2箇所あり、

今回は、亀山温泉ホテルを訪れてみた。

先にホテルのホームページを拝見したのだが、

若干、若主人ご夫婦を押しすぎで、「どうかな〜」と

内心思っていたが、温泉の泉質は想像以上に良かった。

観光ホテルとあって設備も整っており、とても満足。

 

日中で相客もおらず、ゆっくりと浸かりたい状態であったが、

次の折り返し列車を逃すわけにもいかず、

名残惜しみながら温泉を後に、上総亀山駅に戻る。

 

馬来田駅 キハ37形が入線

 

上総亀山駅から、先に乗車してきた車輌にて折り返す。

帰りは、小櫃駅にて途中下車。

小櫃駅近くには、C12が静態保存されているので対面。

 

さて、ここからが本企画の難関と思われる

A-bikeでの初長距離移動試験となる。

 

移動は、小櫃駅から馬来田駅まで。距離は約4.5km。

この付近は、整備されていると想像される国道410号と

たぶん田舎道の久留里街道が線路を挟んでほぼ並行に

走っているので、実験地としてパターンが揃い適していた

 

まずは、小櫃駅から国道410号線へ。

車の通りは激しいものの、予想通り歩道が整備されている。

しかし、この歩道、アスファルト片が多数転がり、

凸凹も点在、また横道との交点での段差もあり、

A-bikeではやはり走りづらい。走行中の振動も負担大だ。

 

線路の方から国道側に近づいてきたので、

久留里街道側に渡る。

 

久留里街道は、こちらも想像通りの田舎道的な様相。

実験したいと思っていた自転車にとっての悪路パターンである、

側溝蓋上の歩道、緩く長めの登り、極端な下り等々が満載。

 

まずは、車道・歩道境界の白線上をフラフラ走る事になる。

通常の自転車ならまだしも、径の小さいA-bikeでは至難の業。

横を追い越す車にも煽られて危険だと実証できた。

登りは、太股が痛くなり歩きに。下りはまあまあながら、

前方の路面状況を細心に注意しないと大怪我直結。

 

と言った感じで、周囲の風景など眺める余裕もなく、

気付けば途中の下郡駅をかっ飛ばして馬来田に着いていた。

A-bike、車メインの田舎では危険そのものと判断できた。

 

安房鴨川駅

 

小櫃駅から馬来田駅まで、途中休憩も含めて

A-bikeで約45分程かかった。

歩くより少し早い程度だろうか。

この結果、今後の企画に活かしたいものだ。

 

さて、だいぶ疲れてしまった所で、

馬来田駅から再び久留里線に乗車して木更津駅に戻る。

 

木更津駅からは、内房線で一気に終点となる

安房鴨川駅を目指す。

安房鴨川駅までは、約2時間の乗車旅。

丁度、夕暮れ時とあり、東京湾に沿って走る車内からは、

綺麗な夕日を眺められた。

 

車窓は悪くないのだが、

来た列車は、211系のロングシート車。

長時間乗車は、正直かなりきつい。

また普通車なので、この季節では車内がそこそこ冷え込む。

 

E257形500番台 特急わかしお LED式案内表示

 

ロングシートに座り続けて安房鴨川駅に到着。

寒さもあって若干しびれ気味。

 

日も暮れて、辺りは真っ暗だ。

ホームの蛍光灯、車輌の灯り、

そして横の某大手量販店だけが煌々と光を放っている。

目がチカチカして痛い。

 

約1時間の休憩を挟んで、今度は外房線に乗車。

今夜の宿泊地となる千葉市へ向かう。

 

安房鴨川駅から勝浦駅間は、

E257形 特急わかしお車輌に乗車。

本区間は、普通列車としての運用となるため、

乗車券のみで利用できる。

先の内房線ロングシート縛りの影響もあり、

E257形のリクライニングシートが快適この上ない。

空調も程良く効いており、

運賃全額支払いで蘇我まで乗りたい気にさせられる。

 

勝浦からは、209系の普通に乗換。

その後、さらに快速に乗り換えて千葉駅へ。

 

慣れない千葉駅で西口と東口を間違える。

A-bike背負っての移動で最後の体力を消耗して宿屋へ。

ベッドに倒れたら、即意識を失い、一日を終えた模様。

 

 

 

行程メモ (2日目)

 

千葉公園

日本陸軍 鉄道第一連隊が作製した

演習用の鉄道橋脚

 

企画2日目。

朝食に供されたゆで卵が旨い。

 

早速、出発準備。

A-bikeを組み立てるが、なんだか主脚の締め付けが

緩くなっている。ネジが外れそうだ。

整備用具、今回は不携帯なので不安がよぎる。

 

またがると、尻が思いの外に痛い。

一晩では痛みも引かない様だ。

サドルに接触すると激痛が走るが、

立ちこぎは出来ないので、しばらく我慢してみる。

 

最初は、宿屋から程近い千葉公園へ向かう。

朝の千葉公園、快走できそうな雰囲気ながら、

落ち枝と若干の小石、そして尻痛により怪走の様相。

 

千葉公園にて NUE 5 と対面。

園内では、鉄道連隊の訓練跡も垣間見ることができる。

 

千葉公園から、JR千葉駅に向かう。

A-bikeが千葉駅周辺の起伏ある道に

耐えられたことに安堵しつつ、

本日の乗り鉄開始となる。

 

東金線 大網駅 0キロポスト

 

1本目は、千葉駅から外房線に乗車して新茂原駅へ。

新茂原駅で下車後、A-bikeを組立、

近くの萩原交通公園を訪れる。

この交通公園にてハチロクの58680号機と対面。

 

対面後、新茂原駅に戻り、下り列車で隣の茂原駅へ。

茂原駅前にて街の雰囲気を感じた後、

東金線乗車のため、外房線上り列車にて大網駅へ向かう。

 

大網駅では、外房線と東金線が分岐する際にカーブを描き、

路線構造が漢字の「八」の様になっている。

その関係で、ホームも外房線と東金線で離れており、

その間に駅前広場があると言う、

比較的珍しい構造になっていた。

慌てている時の乗換は大変になりそうだなと思ったりもする。

 

大網駅からは、東金線に乗車して成東駅に向かう。

成東駅までは、起終点合わせて5駅となっており、

距離も約13.8kmと短い。

沿線は、田畑と住宅がモザイクとなっている。

 

旭市 中央児童遊園にて

今となっては懐かしい鶴丸仕様

 

成東駅で総武本線に乗り換えて、

旭駅にて途中下車。

 

旭駅から程近い中央児童遊園でC58 217と対面。

同公園には、JAL仕様のすべり台があり、

哀愁を漂わせていた。

 

旭駅から松岸駅まで、

E257形500番台の特急しおさい車輌で運用される

普通列車で移動する。

 

松岸駅にて成田線に乗換

ここで約1時間待ちとなったので軽く昼食。

 

松岸駅からは、211系に揺られて

歴史的建造物が多く残る町の駅である佐原駅に向かう。

 

利根川 佐原河川敷緑地

 

佐原駅前のバス乗り場ベンチを拝借してA-bike組立。

佐原の町並とは逆方向の利根川の河川敷へ向かう。

 

利根川堤防上の道で、A-bikeの調子を伺う。

堤防上のアスファルトは、若干粗めながら、

車や歩行者への気遣いが必要ないので、気楽ではある。

状況としては、河川敷独特の川風に煽られてフラフラ運転。

向かい風なら先に進まない可能性も大いにあり得る。

 

堤防道を使って佐原釣り堀センターへ。

ここで、鹿島臨海鉄道のキハ1001と対面。

 

対面後、佐原の町を通り佐原駅に戻る。

A-bike収納中に珍しがられて

タクシーの運転手さんから話しかけられる。

やはり、A-bikeは目立つらしい。

 

成田駅 6番ホーム 駅名標

成田線 我孫子支線の専用発着番線となっている

 

佐原駅から再び成田線で成田へ向かう。

乗った車輌は、最近激減している絶滅危惧車の113系。

スカ色車輌で思い出すのは、幼い頃乗った横須賀線車内が

妙に生臭かった事だ。海沿いの列車独特のものと

幼いながらに解釈して納得してた様な気がする。

 

居眠りしながら成田駅に到着。始めて訪れた。

思いの外、人が多く驚く。

 

当駅、東京、空港、我孫子、銚子と4方面に路線が

伸びているが、全て成田線に属している珍しい駅となっている。

 

成田駅からは、我孫子支線に乗り換える。

我孫子支線は、常磐線直通運転をしていることから、

使用車輌は、最近関東で流行のE231系となる。

 

成田線我孫子支線で我孫子へ。

沿線は住宅街らしく、ローカル線と思い込んでいたが、

想像していたより利用客が多かった。

 

我孫子駅では、駅ホーム立喰で名物らしい

弥生軒の唐揚げそばを食そうと楽しみしていたが、

訪れると、各店共にお店から人がはみ出ている。

そして、列車到着の度にその度合いが増している様相。

こんな激混みの立喰は始めて見た。

我孫子利用者の勢いに怖じ気づき、

食すのは次回にした。少し残念で心残りだ。

 

我孫子からは、常磐線を利用して帰路へ。

今回の企画を基に、A-bikeの活用方法を再検討してみたい。

と言うか、A-bikeの乗り心地を改善しないと使えないかな...

 

 

 

タイムテーブル

場所 備考

【初日】

     
東京   8:34 京葉線 快速乗車 (青春18きっぷ使用)
海浜幕張駅 −:− −:−  
稲毛海岸駅 −:− 9:50 NUS 7と対面
蘇我駅 9:58 10:40 NUS 6と対面。内房線 普通乗車
木更津駅 11:12 11:52 昼食、久留里線乗車
上総亀山駅 12:54 14:01 亀山温泉ホテル (日帰り入浴 \1,000)
小櫃 14:30 14:45 C12 287と対面。馬来田駅までA-bikeで移動
馬来田駅 15:25 15:42  久留里線乗車
木更津駅 16:11 16:45 内房線 普通乗車
安房鴨川駅 18:42 19:36 外房線 普通乗車 (特急わかしお)
勝浦駅 20:05 20:11 外房線 普通乗車
茂原駅 −:− −:− 外房線 快速乗車
千葉駅 −:− −:− 駅ナカで夕食

宿屋

22:30    

【2日目】

     
宿屋   8:00  
千葉公園 8:10 8:25 NUS 5と対面
千葉駅 8:40 8:53 外房線下り 普通乗車
新茂原駅 9:27 10:21 59680と対面。外房線下り 普通乗車
茂原駅 10:24 10:47 外房線上り 普通乗車
大網駅 11:00 11:22 東金線乗車
成東駅 11:39 12:02 総武本線乗車
旭駅 12:32 13:13 C58 217と対面。総武本線乗車 (特急 しおさい)
松岸駅 13:29 14:33 昼食。成田線乗車
佐原駅 15:11 17:09 キハ1001と対面。成田線乗車
成田駅 17:40 18:15 成田線我孫子支線乗車
我孫子駅 18:56 −:− 常磐線 快速乗車
北千住駅 −:−   企画終了

 

 

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