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■日時 : 平成20年7月30日(水) 曇り |
■山行時間 :9:30〜15:30 約6時間 |
■目的 :大岳山、鋸山 |
■山行人員 :単行 |
■行程 :登山 → 御岳登山鉄道、鍋割山、大岳山、鋸山 下山 → 鋸尾根、愛宕山、もえぎの湯 |
【行程メモ 登山】
JR青梅線 御嶽駅 |
奥多摩方面の山開拓第二弾。 今回は、奥多摩三山に数えられる大岳山を目指してみる。
実施したのは水曜日。副業の方は有り余る代休カードを行使。 余談ながら7月30日は、うちが地球に光臨した日でもある。 そんな日に、独りで山に入っていくと言うのもなかなかだ。
平日、さらに通勤時間帯とあって、都心方面への電車内を 窓越しに見てみると、やはりとんでもなく混んでいる状態。 ということで、逆方向は空いているかなと考えていたが、 非常に甘かった…
まず西武鉄道。新宿線内は比較的空いていたが、 拝島線で激混みの満員状態に。 さらにJR青梅線の拝島から青梅方面も激混で押しくらまんじゅう 状態が続く。地方の下り列車ながら ( とは言え10両編成)、 区間輸送の送客人員が結構あるものだと改めて体感。
青梅駅手前の数駅で、なぜだかほとんどの人が下車して、 青梅駅到着時には、車内には数名が残るのみとなっていた。 今までの混み具合が嘘のような状況だ。
青梅にて奥多摩駅への列車に乗り継ぐ。 こちらは、ハイカーらしき年輩の方々がちらほら乗車している。 休日のような賑わいはまったく感じられない。
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JR御嶽駅そばのバス乗り場 (御岳登山鉄道)ケーブル下行き |
JR青梅線の奥多摩行きに乗車して御嶽駅へ。 同乗していた方々も殆どがこの御嶽駅で下車の模様。
御嶽駅は、和風な造りのこぢんまりした駅舎となっている。 列車に合わせて御岳登山鉄道への連絡バスも運行されている ので、早々に駅舎を後にする。
駅舎を出ると正面に青梅街道が通っている。 連絡バス乗り場は、青梅街道を少し青梅側に戻った地点。 戻ると言っても、横断歩道を渡ってすぐの所なので、 特段な心配はなし。
既に到着して出発待ちをしていた西東京バスの ケーブル下行きに乗車。普通の路線バス車両で運行。
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御岳登山鉄道 青空号との擦れ違い |
バスに乗車すること約10分程で終点のケーブル下へ。 バス停の名が示す様に、ケーブルの滝本駅より少々下に 位置するバス停で、滝本駅までは、坂道を少し登ることになる。
登り始めると、上の方に観光バスが1台停車し、中からゾロゾロ 団体さんが下りてくる。どうやら、ケーブルに乗る様だ。 路線バス客含めて、ケーブルに全員乗り込めるのかなどと いらぬ考えが頭に浮かび、少々早足になってしまう。
急な坂道を約2〜3分登ると御岳登山鉄道の滝本駅に到着。 駅前からは、ケーブルカーの滝本橋梁を眺められるが、 結構な急勾配で下から眺めても迫力がある。
すでに乗車待ちの方々と団体客に路線バス客が合わさって、 あっと言う間に広くない駅前は混雑。
改札が始まる。最後の方に乗車。どうやら全員乗れる様だ。 ケーブルは、オレンジ色の日出号に乗車。 着席はできなかったので、進行方向最後尾中央に陣取る。
滝本駅出発後、滝本橋梁を渡りグイグイ高度を上げていく。 中間地点で青空号と擦れ違う。 あっと言う間にその差は離れてしまう。結構速い。
なかなか良い車窓を眺めながら、約6分程で標高差423.4mを 登り御岳山駅に到着。駅標高は831m。
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参道途中にある神代欅 樹齢は推定千年 国の天然記念物に指定されている |
御岳山駅前はちょっとした広場になっている。 駅舎併設の売店におみやげ物屋さんがたしか2軒ほど、 さらに展望スペースにリフト乗り場などがひしめいていた。 しかし平日とあり、ケーブル客も直ぐに居なくなると、 辺りは閑散としてしまう。
展望スペースにあるベンチで出発準備を整えてから、 いざ長い道のりを歩み出す。どうやら今回は健脚向きコース とのことなので、なるべくセーブした歩みを心がけることに。
まずは、御獄神社を目指す。 前回訪問の際に、以外と御獄神社までが大変な事を経験済み なので、焦らずゆっくりと進む。 御岳山駅から徒歩で登り、ケーブル終点の大展望台駅前を 経由して御獄神社の入口へ。
今回は、先が長いので御獄神社への参拝は辞退させて頂き、 (神社までの階段が結構長くてしんどいので…) 脇道から長尾平展望台方面へ向かう。
前回訪れた休日には、人で溢れかえっていた長尾平展望台も 今回の平日では、1人もおらずに静まりかえっていた。
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男具那社 (奥の院) |
御獄神社から大岳山へ至るルートは幾つかあるみたいだが、 今回は、奥の院・鍋割山経由で大岳山を目指す。
まずは、最初の目標である奥の院へ。 道標もあるので安心ながら、道は以外に険しい。 途中、転落防止の手すり代わりに鎖などが用意されている ところもあったりするので、簡単なハイキング装備では 後悔するかもしれないので注意が必要だ。
長尾平を出発して約30分歩いて奥の院へ到着した。 奥の院の本名称は男具那社と言うらしく、 男具那(オグナ)とは、日本武尊の幼名とのこと。
男具那社を参詣して出発。 しかし、夏真っ盛りとあって雑草が伸び盛り。 細い道筋が雑草に隠れてしまい、どちらに進んで良いか 迷ってしまう程の状況になっていた。
どうにか鍋割山方面に進む道を発見して先を急ぐ事に。 途中、奥の院山頂と書かれた道標のある分岐にさしかかる。 しかし、山頂まで片道10分程度かかるとの情報も併記。 今回は先を急ぐため奥の院山頂は通過することにした。
奥の院から歩くこと約10分で鍋割山山頂へ到着。 山頂と言っても高い木々に囲まれて展望は一切なし。 軽い休憩の後、早々に出発することする。
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大岳神社 狛犬 しっかりとした御本殿も後ろ側にある |
鍋割山から暫く歩くとロックガーデン方面からの道と合流。 さらに歩みを進めると「滑落危険」などの立て札が…
確かに合流地点付近は歩きやすかったが、 徐々に道幅が細くなり、ついには削り取られた斜面にかかる 鉄製階段が登場。しっかり作られているが、下が見えるので 何だか不安。 その後も岩場などを通過しなければならず、思った以上に 険しい道のりになっている。 安易な気持ちで大岳山を目指していたので結構キツイ。
鍋割山から歩くこと約35分で大岳神社へ。 ここで御獄神社出発してから初めて人と出会う。 今まで道のりがしんどく不安だったので、少し安堵。
大岳神社に参詣。 そして、かつて見たことがない小さな狛犬と対面。 ちゃんと両脇に2体祀られており、かわいいかも…。癒し系。
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大岳山 山頂 |
大岳神社を出発。 急な登りが続く。岩場も出現。 急な露岩も登らないとならないので大変。
事前に先達のホムペなどで調べた限りでは、 皆さんこの区間をサクッと登ってる感じに受け取れたのですが、 へなちょこなウチには、なかなか大変な区間となった。 これから登られる皆様も、念のためご注意を…
大岳神社から約15分程かけて大岳山山頂に到着。 山頂には、3名ほどの方が先着して休憩中だった。
そして、さぞかしすばらしい見晴らしかと思いきや… 天候は曇りで少々ガス気味。 さらに夏の盛りで草たちが伸び放題。 視界を遮るほど勢いで塞がれており、展望もなにもの状態。 大岳山、もしかしたら夏場はお薦めできないかも…
仕方が無く山頂からの眺めは諦めて、昼食で気分転換。 しかし食事中に遠くで雷鳴が響き渡る。 確かに遠目に黒い雲が発生。雨の予感。 先に進むか戻るか考えたが、山頂にたまたま居合わせた 方々と話した結果、大丈夫だろうとの事で先に進むことに。 時刻は11:45。昼食もそこそこに、早めの出立となった。
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鋸山 山頂 |
大岳山を出発後、アップダウンの結構ある尾根道を進む。 雨が降った後なのか結構道がぬかるんでいる。 下り道で土留めなどがない赤土部分などもあり、 とても良く滑る状態の箇所もある。 地図上では、尾根道を気持ちよく進めるかと想像していたが、 どうやらこの先も困難が続きそうな感じだ。
岩場箇所も登場。 結構段差がある上、足場になる場所も、 つま先程度と小さいので危ない。 大岳山を先行出発していた年輩女性に追い付いてしまったが、 だいぶ難儀しておられる様だった。 タイミングみて先に通して頂いたが、 今更ながらちゃんと下れたのだろうかと心配になってしまう。
若干尾根道っぽい場所も、夏草に囲われて蒸し暑い。 本日は風があまり吹いていない様だ。
結構苦しい尾根道を進み、鋸山山頂に到着。 大岳山から約1時間程だった。
鋸山山頂も周囲を高い木々に囲まれており、展望はなし。 苦労した割には、達成感が得られず残念。 天候も曇りがちなので、体勢を整えて、直ぐに下山を開始する。
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【行程メモ 下山】
鋸尾根の途中 1046.7mのピークにある三等三角点 |
今回は、鋸尾根を下山して奥多摩駅へ向かう。 近くには、鋸山山頂付近を通じている鋸山林道もあるが、 天候が曇りのまま持ちこたえていたので、尾根道を下る。
1109mの鋸山山頂を後にして、鋸尾根へとりかかる。 約10分ほど歩くと御前山・大ダワ方面への分岐があるが、 今回は、愛宕山・奥多摩駅方面へ向かう。
分岐からさらに約10分程下ると少し空いたスペースに 石積みがあるので何かなと近寄ってみると、 中央に三等三角点があった。 地図で確認してみると、どうやら名も無きピークのようで、 地図には1046.7mと記載されていた。
三角点を後にして尾根道下りを続ける。 ほぼ、ひたすら下る感じではあるが、足下は木の根や石が 無造作にあるので歩きづらい。しかも道幅も狭いので 思いのほか気を遣う。
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地図に記載されている鎖場 下から見上げた感じ |
途中、鉄製の階段なども現れる。 一段落と言ったところだが、直ぐに足場の悪い下りとなるので、 まったく油断ができない。
尾根道とあって、少なからず平たい箇所もあったりはする。 しかし、耳を澄ますと鳴いているのはヒグラシばかり。 夕暮れも近づいてきているのかと気が急いてしまう。
そして、一部では木製の土留めが崩壊していた。 かつては、階段状になっていた箇所なのだろうが、 見事に崩れて、赤土の滑り台と化している。 木組みが下の方に散乱しているのが何とも言えない。
しかたなく、ゆっくり気を付けながら下る。 と言うか、粘土状にしめっているので滑る感じとなる。 転ばないだけ良かった。
さらに尾根道を下ると、地図にも記載されていた 鎖場に辿り着く。ここを鎖をつたって下りるのかと尻込みする程 上から覗くと結構怖い、というか危険な箇所だ。 しかし、よく周りを見れば、なんと鎖場通らずに下れる巻き道が 用意されている。一安心だ。
巻き道経由で下る。下は、草木が背丈以上となっており、 トンネル状態で歩きづらい。 一応、鎖場を下からも見上げてみようと思い、 崖下の巻き道・鎖場分岐で一旦鎖場方面へ向かう。 鎖場を見上げた感じでは、上から見るより恐怖感はないが、 結構垂直なので、荷物を持って登るにはしんどいかなと思う。 どちらにしても、今回難所と思っていた箇所がすんなり通れた ので良かった。
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祠 (天聖神社?) 天狗の石像がある |
難所と思われた鎖場を通過して、さらに下り続ける。 鉄のはしごをなどを下りながら、ひたすら下る。
しばらく無心に下っていると、目の前に大きくそそり立つ 岩が目に入ってくる。何だろうと思って岩場を登ると、 その裏側には小さな祠があった。 祠の隣には天狗の石像が2体ある。 後で調べたところ、天聖神社と呼ばれているらしい。
この祠付近からは、周囲の視界が開けて、下方に奥多摩の 氷川集落を見渡すことができる。 やっとこさ人里が見えて、今までのことがあったので どうにか安心できたといった感じになった。
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愛宕山への石段
奥多摩方面から見上げる。 鋸尾根からだと、この石段を下ることになる。 |
祠を出発して下り始めると、植林された杉林の中を進む。 下り続けると、高圧線鉄塔とアンテナがある中空が開けた 箇所に差し掛かる。しかし歩くべき道は、杉林の影が無くなって 元気に日を浴び続けた下草達が伸びに伸びて道を隠し、 先がまったく見えない状態になっている。
致し方なく、草をかき分けながら進む。 あまり気持ちの良いものではない。
しかし、ここまでくると人も時々入ってくるのか、 道もしっかりとしてくる。 階段状になった山道を下り続けると、 ようやく石造りのしっかりした短い階段に出る。 どうやら山道はここで終わりのようだ。 階段を下りれば舗装された道に出て下ることになる。
舗装された道を下ると、愛宕山と登計集落へ分岐する広場へ。 どちらに進んでも奥多摩駅へ向かうが、せっかくなので 愛宕山へ登る。愛宕山には愛宕神社があるので、広場からは 鳥居をくぐり参道とも言える山道を登る。
約5分程度愛宕山を登ると愛宕神社に到着する。 広場にお社を建て直した時の碑があったから分かったのだが、 建て直したらしくて、今どきの感じな綺麗なお社だった。
参拝の後、お社を回り込んで裏手へ進む。 裏手にもちょっとした広場があり、平和の鐘や戦没者のための 五重塔などがある。 五重塔を後にして下り道を進むと、 やけに道幅が細くなるが、圧迫感を我慢してすすむと、 とんでもなく長く急な石段が現れる。 地図に記載されている情報によると、段数187段との事。 実際数えながら下ってみるが、途中であやふやになり、 結局実際には何段だったのかは分からなかった。
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多摩川に架かるもえぎ橋 |
長い石段を下りきると緩い斜面の広場となる。 ふれあい広場と呼ばれているらしく、 広場には点々と裸婦像などが設置されている。
その広場を抜けて最後の道を下りきると、 都道184号線に突き当たり、登山道終点となる。 終点は、もちろん登山道入口でもあるので、 奥多摩周辺案内図や休憩小屋などが設置されている。
長い尾根の下りを終えて、一段落と安堵でどっと疲れが 押し寄せてくる。急に足が重くなったりと疲労がヒシヒシとくる。
近くに「もえぎの湯」と言う日帰り湯があると案内があるので、 歩いて向かってみる。 途中、民家の間の細い道を抜けると多摩川に突き当たり、 もえぎ橋と言う吊り橋がかかっている。以外と立派な橋だ。 吊り橋とあって、歩いている時は気にならないが、 立ち止まると橋が結構揺れているので驚く。 橋下の多摩川の河原は、町営氷川キャンプ場となっており、 夏休みとあって賑わっていた。
もえぎ橋を渡り3分ほど歩くと駐車スペースと足湯が見える。 どうやらもえぎの湯に到着した様だ。駐車場が一杯なので、 混んでいると想像される。
もえぎの湯は、小綺麗な新しい感じの建物で、 早速、受付を済ませて浴場へ向かう。 想像通りの激混み。平日昼間にもかかわらず、 夏休みとなると話は別らしい。
人の多さにあまりくつろげないまま、湯を後にして奥多摩駅へ。 ちなみに、湯へは殆どが車利用者らしく、駅への道すがら、 徒歩の方と会うことはなかった。
もえぎの湯から奥多摩駅までは、徒歩で15分程度。 疲れていたので、さっさと青梅線に乗車。
今回、大岳山や鋸尾根を攻略してみたが、 夏場は以外と視界が悪く、あまりお薦め出来ない感じだ。 また、進路を塞がれることは無いにしても、下草で道筋が 見えなかったり、思った以上に悪路が多く、足場が細い箇所や 岩場があったりと危険な箇所もあるので、単独の時や ご高齢の方は注意度を一段上げて挑んだ方が良いと思う。
そんなこんなで、疲れもピークに達して、電車内ではウトウト 眠りながらの帰途となった。
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【タイムテーブル】
■場所 | ■着 | ■発 | ■備考 |
高田馬場駅 | 07:16 | 西武新宿線・拝島線 急行 \390 | |
拝島駅 | 08:06 | 08:08 | JR青梅線 \380 |
青梅駅 | 08:28 | 08:29 | 青梅止まりのため、奥多摩行きに乗り継ぎ |
三嶽駅 | 08:49 | 08:57 | 西東京バスでケーブル下へ \270 |
ケーブル下バス停 | 09:07 | 09:07 | |
滝本駅 | 09:15 | 09:21 | 御岳登山鉄道 片道\570 |
御岳山駅 | 09:30 | 09:35 | 出発準備 |
武蔵御獄神社下 | 09:57 | 09:57 | お社まで上がっての参詣はせず |
長尾平展望台 | 10:03 | 10:05 | 小休止 |
奥の院 | 10:30 | 10:35 | 奥の院に参詣。小休止 |
鍋割山 | 10:45 | 10:45 | 眺望ないので通過 |
大岳神社 | 11:20 | 11:25 | 狛犬がかわいい |
大岳山頂 | 11:30 | 11:45 | 昼食休憩 |
鋸山山頂 | 12:50 | 13:00 | 小休止、眺望無し |
三等三角点ピーク | 13:10 | 13:10 | 名も無きピーク |
鎖場 | 13:50 | 13:50 | 巻き道あり |
小さな祠 | 14:10 | 14:15 | 小休止 |
登計集落分岐 | 14:45 | 14:45 | 愛宕山と登計集落への分岐。ちょっとした広場(駐車場?)。 |
愛宕山 | 14:50 | 14:55 | 愛宕神社に参詣 |
登山道出入口 | 15:20 | 15:25 | 登山終了 |
もえぎの湯 | 15:40 | 17:05 | 入湯料 大人\750 |
奥多摩駅 | 17:20 | 17:53 | JR青梅線 \540 |
青梅駅 | 18:28 | 18:35 | |
拝島駅 | 18:52 | 19:05 | 西武新宿線・拝島線 急行 \390 |
高田馬場駅 | 19:50 | ||