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概要

■日時   :

平成23年5月3日(火・祝) 晴れ → 曇り → 雨

5月4日(水・祝) 晴れ → 曇り

■山行時間 :一泊二日

5月3日  7:25〜14:30  約7時間 (休憩含)

5月4日  7:00〜12:45  約6時間 (休憩含)

■目的   :蛭ヶ岳

■山行人員 :単行

■行程   :

5月3日 西野々バス停 → 焼山 → 黍殻山 → 姫次 → 蛭ヶ岳 (蛭ヶ岳山荘 泊)

5月4日 蛭ヶ岳 → 丹沢山 → 塔ノ岳 → 大倉尾根 → 大倉

■関連情報 :5月3日(火・祝)5月4日(水・祝)タイムテーブル秦野天然温泉 さざんか

 

 

行程メモ 5月3日(火・祝)

 

津久井神奈交バス 西野々バス停

 

(上り(三ヶ木)方面にのみバス停標識、

上下方面共用、休日本数2本なので注意)

 

平成23年。

1月から4月にかけて細々とした私事都合の事件が勃発。

GW計画も立てられないまま連休に突入してしまった。

そこで、前々から登ってみたかった蛭ヶ岳に挑戦しようと

前日に思い立ち、蛭ヶ岳山荘に電話。

意外とすんなり宿も確保でき、天気もまずまずの様なので

急遽計画を実行に移した。

 

橋本駅から始発のバスに乗る必要があるのだが、家からだと

間に合わないとわかり、途中の町田で一泊して夜を明かす。

 

5月3日、JR横浜線で町田から橋本へ。

橋本駅北口のバスターミナルから三ヶ木行きの

始発バスに乗車する。

バス停前には、長い行列ができていた。

登山客が多数だが、一般の乗客も比較的いる。

 

この始発バスに乗車すると、三ヶ木で月夜野行きに接続。

遅れても接続待ちでの出発なので安心。

(前日に心配なので営業所に電話で確認してしまった)

ちなみに、休日の月夜野行きは、朝と夕に1本ずつなので

乗車計画には注意が必要。

 

月夜野行きのバスに揺られること約25分で

西野々バス停に到着。

ひとつ手前に焼山登山口と言う

そのままの名前のバス停があり、同乗していた

登山客(20人前後)のほとんどがそちらで下車してしまい、

西野々では私1人のみの下車となった。

(東海自然歩道が西野々経由なので、こっちで降りてみた。

焼山登山口バス停からの道も途中で合流する)

 

西野々自治会ゲート(鹿通行防止)

 

西野々バス停から三ヶ木方面へ20m程度戻ると

十字路があり、ここが登山口となる。

十字路には、道標もありわかりやすいと思う。

 

最初は、民家に続く舗装された登り道だが、道なりに進むと

すぐに「東海自然歩道」の案内板があり、山の雰囲気が

出始めると、鹿進入防止のゲートが表れる。

 

ゲートを通ると踏み固められた砂利道が続く。

途中、焼山方面への分岐道標が表れ、砂利道と分岐する。

(道標案内 西野々:0.6km、焼山3.5km)

この分岐からが、本格的な登山路となる。

 

道標を過ぎ、ほんの少し下って沢を渡る。

沢からは登りが続く。

先の道標から200m程度登ったところで、

焼山登山口バス停方面への道と合流する。

 

最初は薄暗い杉の木立が続き、

次第に別の木々に覆われる感じの登山道となっている。

登るにつれて緑の葉に日差しがかざされて美しさを感じる。

 

途中、道標もあり迷う心配はない。

 

焼山頂上

 

鉄骨製の見晴塔が設置されている

 

西野々から登ること約2時間20分。

焼山頂上方面と巻き道分岐に到着。

今回は時間もあるので焼山頂上を経由してみる。

 

分岐から約5分程度登ると焼山頂上に到着した。

周囲は木々に覆われているが、

珍しく結構高い見晴らし用の鉄塔が建っている。

 

螺旋階段を登ると、360°のパノラマが楽しめる。

当日は曇ってしまい眺めはイマイチであったが、

晴れていれば宮ヶ瀬湖や奥多摩方面も望めると思う。

 

頂上で休憩していると、後から3組程度の人が登ってきた。

焼山登山口バス停下車組の方達の模様。

その内の40代くらい男性と話し込む。

 

・夏場はヒルが心配。宮ヶ瀬からの登山は酷かった。

なので、念のためヒル除けスプレー持ってきた。

・今日は、このまま大倉まで一気に行く。

 

話によると、どうやら焼山から大倉まで日帰り縦走する人は

結構いる様だ。どんだけ皆様健脚なのだろうか。

 

 

黍殻避難小屋の山桜

 

焼山頂上を後にして、次のピークである黍殻山を目指す。

途中、鳥屋方面に下る分岐があるが、

崩落のため通行禁止の立て札が立っていた。

 

焼山から約30分ほど登ると黍殻山山頂への分岐がある。

巻き道も用意されているが、黍殻山にも登ってみる。

 

巻き道分岐から約10分で黍殻山頂上に到達した。

感想としては、残念な結果が・・・

周囲は木々に覆われ展望はない。

頂上には雨量計の施設があるだけ。

もし次回があるならば、巻き道を進もうと心に誓う。

 

黍殻山山頂を後にして10分程度下ると、

登山道本線(巻き道経由)と合流する。

 

大平方面への分岐を通り過ぎると、

黍殻避難小屋への分岐道標が現れる。

時間もあるので、避難小屋の様子を伺いに立ち寄ってみる。

 

本線から木立の間を縫う分岐道をほんの少し下ると、

突然視界が開けた場所に出る。

避難小屋前の広場のような場所で、

下草は枯れ芝生の様な感じになっており、

周囲にはベンチが配されている。

 

黍殻避難小屋も埃っぽいが十分避難可能な状態だった。

日誌を見ると、ここ数日は、ほぼ毎日誰かが泊まっている様だ。

 

広場に1本、山桜の木があった。

見事に咲き誇っており、とても美しい。

 

姫次 分岐道標

 

黍殻山より黍殻避難小屋に魅力を感じつつ先へ進む。

 

登山途中、青根方面への下山分岐が2箇所ある。

姫次までは登りが続くが、急勾配はさほどない。

 

姫次近くに森林整備用のモノレールが設置されている。

 

周辺は、カラマツが多い。

登山道途中に「カラマツのはなし」という案内板があった。

この案内の地点が東海自然歩道での

最高地点である標高1,433mである様だ。

 

案内板から広く歩きやすい道を下ると姫次に到達する。 

避難小屋からのんびり登って約50分であった。

 

姫次は展望が良く、丹沢主稜が見渡せる。

当日は、ガス気味で霞んでしまっていたのが残念。

 

休憩用ベンチも用意されているので、昼食には良い場所だ。

東海自然歩道経由での西丹沢方面分岐でもあるので、

結構休憩されている方々がいた。

 

袖平山へ寄り道

山頂から丹沢主稜方面を望む

 

地図を見ると、約20分で袖平山があり「ながめよし」の

との記述があった。

姫次混み気味、時間的に余裕もあったので、

今回のルートを外れて、袖平山に寄り道してみる。

 

姫次から神の川方面へ東海自然歩道を道なりに進む。

地図の目安時間よりも早めに袖平山山頂に到着した。

 

姫次同様、丹沢主稜方向の展望はとても良好。

ベンチも2つ用意されており、先客もいなかったので

ここで昼食休憩とした。

 

雲行きが怪しく、稜線が霞んでしまっている眺めはとても残念。

晴れた時の眺めを想像すると、また来たくなってしまう。

 

蛭ヶ岳山荘

 

GWのシーズン中と雨だけあって、

飛び込み含めて当日は90人以上が宿泊。

ちなみに、定員は41名らしい。

 

宿泊当日の夕飯はカレー。

ご飯や佃煮はおかわり自由。

ルーはレトルト暖めなので、おかわり無し。

暖かい食べ物が用意されるだけ有り難い。

 

定員以上の宿泊なので、布団1枚に2人。

枕と毛布は1人1つ用意される。

 

夕食は17時から。当日は3交代制。

消灯は20時。だが、することも無いので

夕食後は直ぐ寝る人が続出。

 

袖平山で休憩中、徐々に吹いてくる風が冷たくなる。

主稜側の雲も厚くなり始め、天候が不安定になる予感。

早めに山荘を目指した方が良さそうな雰囲気なので、

急ぎ目に姫次まで戻る。

 

姫次には、相変わらず多くの人がいた。

しかも、鹿まで現れた。

思わず鹿の撮影会に参加して時間を取られる・・・

 

姫次から0.7kmで原小屋平、さらに0.5kmで地蔵平に到着。

この付近は、平坦な稜線なので歩きやすい。

 

地蔵平を過ぎると蛭ヶ岳への登りが少しずつ始まる。

蛭ヶ岳目前には、勾配のある登りが控えている。

だが、主立った地点は階段状に整備されているので

安心ではある。

 

本日最後の登りに取りかかる前に少し休憩しようと、

道端に用意されていたベンチにて小休止。

と言ってる間に、周囲が霧で囲まれる。

何だか周りの木々もザワザワと音がし始める。

ポツポツと雨が降り出した様だ。

これはヤバイと思い、最後の登りに取りかかる。

 

急いで登り切り、蛭ヶ岳山頂にある山荘に飛び込む。

小雨の内に到着できて安堵。

窓から外を見ると、雲で覆われて視界不良になっていた。

 

蛭ヶ岳山荘到着後、しばらくすると雨が本降りとなった。

予報では晴れのち曇りであったが、山の天気は変わりやすい。

改めて実感できた。

 

山荘での夕食時、相席した方々から丹沢情報を仕入れる。

蛭ヶ岳からは、東海自然歩道や檜洞丸経由で西丹沢に

抜けるルートも面白いらしい。ぜひ機会があれば挑戦したい。

 

夕食後も雨は降り続いていた。

翌朝、晴れていることを祈りながら21時頃に眠る。

 

 

 

行程メモ 5月4日(水・祝)

 

蛭ヶ岳山頂 富士山を望む

 

翌朝、5時前には起床してザワザワ準備を始める人が多数。

私は、大倉方面へのんびり行くので寝坊する。

寝坊前提なので、朝食も頼まなかった。

が、朝食はおでんの様だ。

前日、食堂に箱が山積みになっていた。

 

起床は6時。

窓の外を覗くと、快晴であった。

 

ゆっくり出立準備を整え、食堂で持参朝食を摂ってから

外に出てみると、前日とは全く異なる光景が広がっていた。

 

晴れ渡った山頂からは、丹沢周辺の山々が見渡せる。

富士山もしっかりと見える。

山頂から下に広がる雲海に朝日が注いで綺麗だ。

日差しも強く暖かい。

 

7時から大倉方面へ出発する。

最初は、蛭ヶ岳を結構下る道となる。

 

鬼ヶ岩(上方を望む)

 

蛭ヶ岳から鬼ヶ岩までは、稜線を歩く感じで眺めも良い。

しかし、名前の通りに「鬼」が現れる。

 

蛭ヶ岳からだと登りの鎖場。

かなりキツくて危ない場所だ。

丹沢山側からだと下りになるので、かなり怖いと思う。

今回のルートで一番の難所となった。

 

ネット情報では、慣れた皆さんや親子連れの方々が

簡単に乗り越えている節があるが、

あまり甘く考えない方が私は良いと思う。

挑戦する方は、足場をしっかり確認して、

ゆっくり慎重に行動してもらいたいと思う。

 

鬼ヶ岩の上には角の様な感じで大きな岩が2つある。

隙間からは、富士山や蛭ヶ岳は良く見渡せる。

鬼への挑戦前か後のちょっとしたご褒美だ。

 

丹沢山山頂

 

夏場に来ると、草木に遮られて

眺望が無くなる

 

鬼ヶ岩ノ頭、丹沢山系では第3の高さを誇っている。

鬼ヶ岩を越えると再び歩きやすい稜線となる。

 

棚沢ノ頭、不動ノ峰を順調に進む。

この区間は見晴らしも良く、気持ちよく歩ける。

 

不動ノ峰を過ぎると、峰の下り道となる。

途中、名無しの屋根付き休憩所がある。

 

一旦下りきってから丹沢山に登る事になるが、

稜線沿いに道筋がはっきり見えるので、

高低差を見てしまうと、ちょっと登る前から疲れてしまう・・・

 

丹沢山への登りは、途中に古い木星階段が崩れていたりして、

少し登りづらい。前日雨が降っていたので、土も乾いていない。

登りはまだマシで、下る方はさぞ苦労する事だろう。

 

丹沢山山頂からは、若干雲が出てきたが、

まだ遠望に富士山を眺められた。

 

竜ヶ馬場

 

丹沢山は、百名山だけあって多くの人が訪れていた。

宮ヶ瀬方面からも登ってくる人が結構いた。

 

丹沢山にて小休止の後、竜ヶ馬場に向かう。

竜ヶ馬場は、私の中で好きな場所の一つだ。

 

丹沢山頂から約20分、尾根道を進むと竜ヶ馬場に到達する。

塔ノ岳上空に黒く厚めの雲が覆ってきているのが気になるが、

竜ヶ馬場には、日が降り注いで気持ちが良さそうな状態。

到着後、早々におやつを食べて休憩する。

 

竜ヶ馬場は、周辺を笹原で囲まれ、静かな場所だ。

風が吹くと笹の葉が擦れる音がして心地よい。

大山や塔ノ岳の展望も抜群で見晴らしも良好。

テーブルの上に横になると幸せな気持ちになる、

私にとって不思議なくつろぎ空間だ。

 

塔ノ岳山頂

 

竜ヶ馬場で寝っ転がっていると、

塔ノ岳が雲に飲み込まれていくのが良く見えた。

次第に周辺の稜線も雲に覆われる。

 

しばらくダイナミックな雲の動きを観察してみる。

上空から煙がゆっくり落ちてくるように山肌に沿って下っていく。

そして、再び山肌を上ってくる雲もある。

大きな風の流れも見える感じだ。

 

竜ヶ馬場と塔ノ岳を結ぶ尾根にも雲が流れ込む。

上空には、雲が連なっており、

今後、待っていても晴れる見込みは全く無さそうだったので、

尾根道から雲が流れ出て、はけた状態になってから出発した。

 

塔ノ岳までは、一旦下ってから山頂登りのアプローチになる。

道は整備されているので心配ない。

山頂手前は、階段状になっている。

 

竜ヶ馬場から約30分で塔ノ岳山頂に到着。

山頂は雲に覆われ、視界はほとんど無かった。

そして、風もあり寒い。

 

黒門前の名物 ほうとう

 

小さいお店。ご夫婦で切り盛りしている。

ほうとうの麺は自家製らしい。

具だくさんで美味しい。お気に入りになった。

自家製のねぎみそもオススメ。

おみやげに最適だ。

 

GWとあって、塔ノ岳山頂にはとても沢山の人がいた。

小さいお子さんを連れた親子も良く見かける。

それだけ親しみやすく登りやすい山なのだろう。

 

眺望も期待できず、寒いので早々に大倉に向けて出発する。

大倉尾根を行くので、ほとんど下り道となる。

 

途中、登り下りの人々で交互通行待ちが多発。

登りの方々の表情は、苦しそうだ。

大人より比較的子供の方が元気に登っているのが不思議だ。

 

約1時間50分で下山。

普段より早めのペースに挑戦してみたつもりだが、

地図記載の目安時間ともさほど変わらなかった。

 

登山口から大倉バス停に向かう途中、

今まで気が付かなかったが「山神社」があることを知る。

と言うことで、無事に下山させて頂いた御礼に立ち寄る。

 

ちょうどお昼にでもあったので、「黒門前」と言う

お食事処でほうとうを頂く。美味い。

たまたま隣りに座ったおじいさんから色々話しを伺う。

ここのねぎみそが良いと薦められ、おみやげに購入決定。

 

大倉からは激混みのバスに揺られて渋沢駅へ。

小田急で東海大学前下車。日帰り温泉の「さざんか」に寄る。

湯上がりのウーロンハイと冷や奴は格別だ。

 

 

 

タイムテーブル

 

場所 備考
【5月3日】      
橋本駅北口バス停   06:20

三ヶ木行きの始発バス。主要路線なので本数はある。

しかし、三ヶ木から先が無い。

三ヶ木バス停(営業所) 06:55 06:55

月夜野行き始発バス。橋本駅の始発バスを連絡する。

休日は、朝と夕に1本ずつしか無いので注意。

西野々バス停 07:20(頃) 07:25 東海自然歩道の通り道でもある
焼山 08:55 09:15 小休止、展望用の塔あり
黍殻山 10:00 10:00 展望無し、残念な場所
黍殻避難小屋 10:25 10:35 急に開けた場所があり驚く 
姫次 11:20 11:25

小休止。展望良好。休憩用テーブルあり。

袖平山 11:35 12:05 昼食休憩。展望良好。テーブル2つあり。
姫次 12:15 12:40 思わぬ鹿の撮影会
原小屋平 12:55 12:55 道標あり
地蔵平 13:02 13:02 道標あり
蛭ヶ岳 14:25   蛭ヶ岳山荘泊
【5月4日】      
蛭ヶ岳   7:00 展望良好
鬼ヶ岩 7:25 7:30 小休止、難所、岩の鎖場で通行注意。
不動ノ峰 8:00 8:00 道標あり
丹沢山 8:40 9:00  休憩
竜ヶ馬場 9:20 9:50 目的地のひとつ。ここで休息。
日高 10:00 10:00 道標あり
塔ノ岳 10:30 10:50 休憩、大人気のスポット。
金冷シ 11:00 11:00 道標あり、大倉方面へ下山
花立山荘 11:10 11:10  
堀山の家 11:40 11:40  
駒止茶屋 11:50 11:50  
一本松 12:00 12:00 道標あり
見晴茶屋 12:10 12:10  
大倉高原山の家 12:15 12:15 別経由で大倉に向かうルートもあるが、途中で合流する
観音茶屋 12:30 12:30  
大倉登山口 12:45 12:45  
山神社 12:50 12:55 無事に下山したご報告と御礼
黒門前 13:00 14:00 昼食
大倉バス停 14:05 15:00(頃) 秦野戸川公園を散策
渋沢駅 15:30(頃)   小田急で東海大学前へ。日帰り温泉の「さざんか」へ立ち寄り

タイムテーブルは、あくまで目安です。

ご自身の体調に合わせた、余裕ある時間設定を行ってください。

記載のバス時刻などは、実施日現在のものです。タイヤが変わる事があるので、計画時に良く調べてください。

 

 

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