【トップページ】 >>【旅行記録】 >>【鉄道紀行】 >>【紀州鉄道 完乗と各駅訪問】

概要

■日時   : 平成20年9月27日(土)

■目的   : 紀州鉄道完乗、各駅訪問

■行程 : 御坊 → ( 紀州鉄道乗車 ) → 西御坊 → ( 廃線区間探訪企画 ) → 西御坊 → 

               徒歩にて各駅訪問 → 学門 → ( 紀州鉄道乗車 ) → 御坊

■関連企画 : 紀州鉄道廃線区間探訪有田鉄道廃線跡探訪

※ 掲載内容は、特に記載の無い限り企画実行当日のものです

 

 

行程メモ

 

御坊駅 0番ホーム停車中の キハ603

 

以前から一度は訪れてみたいと思い続けていた紀州鉄道線。

今回たまたま機会を掴むことができ、念願叶っての訪問となる。

 

和歌山から紀勢本線普通に揺られて御坊駅に向かう。

土曜ながら、学生さんなどが結構乗車して混み合っている。

 

御坊駅到着。

跨線橋を渡り紀州鉄道専用の0番ホームへ向かう。

中間改札などは見当たらず、そのままの乗り換えとなる。

 

すでにホームにはキハ603が停まっていた。

久しぶりに現役の古典的気動車に出会えて感激する。

何でも、以前は大分交通耶馬渓線で使用された車両とのこと。

先だって、耶馬渓線の始発駅だった中津付近をウロウロして

いたこともあり、ここで出会えたのも何かの縁と思ってしまう。

 

さっそく車内へ。

床は板張り、扉付近はロングで中央部はクロスシート。

クロスシートの背もたれは直角。

昨今の丸っこい車両と違い、ビシッとしている。

 

なんとも言えない古風な感じが非常に期待感を高ぶらせる。

 

キハ603 車内

 

定刻通り出発。

土曜で観光客が乗ってくるかと思いきや、

地元民と思われる方々数名の乗車のみにとどまる。

 

滑り出しは思った以上に揺れもせず静か。

それよりも、扉が完全に閉まってからではなく、

まるでバスの様に閉まりかけの状態で滑り出して行くのが、

さっこんの厳しい決まり事と一線を画した風土的感覚があり、

とても軽快だ。

 

御坊の駅を出ると少し紀勢本線と併走した後、

左にカーブして御坊市内へと単線で向かう。

市内に向かうとあって、車窓は田畑よりかは

住宅街を走り抜ける言った感じた。

車窓にローカル感はないが、逆にそれなりの町中に

未だ古風な気動車が走っている事自体が貴重な風景だ。

たぶん町の一角から車両を眺めるのも紀州鉄道を味わう

楽しみの一つだろう。

 

車内には空調設備などもちろん無いので窓を開ける。

あまり速度も出ていないので、ともて心地よい風が

車内に流れ込む。車両の揺れも相まって眠気を誘う。

  

西御坊駅とキハ603

 

御坊と西御坊駅はたったの2.7km。

乗車してもすぐに終点についてしまう。

そして、終点まで乗車していたのはウチのみだった。

 

こぢんまりとした終着の西御坊駅。

1面1線でホームは車両一両分の長さしかない。

かっちりキハ603が収まっている。

 

駅舎にも相当な年季を感じる。

また、なんだか屋根が低いので、

駅舎内からホームを見ても車両の窓部分しか見えない。

 

係員さんは、午前中のみ滞在との事。

と言うことで、西御坊駅にて記念に入場券を購入。

 

駅舎から出て全景を見てみる。

線路があるから駅と分かるが、

駅舎出入口などに駅名看板が掲げられている訳でもなく、

さらに自販機が出入口の約半分を占拠している。

あまり例のない独特の駅空間を漂わせている。

ウチ的に久しぶりの好感度駅に出会えた。

 

かつてはこの先日高川駅まで路線が延びていたが、

現在は廃止されている。

しかしながら、廃線後も再活用を目論んで線路や設備の

多くが撤去されずに残っているとの事。

西御坊駅堪能後、紀州鉄道廃線区間探訪 企画を実施する。

 

市役所前駅

 

廃線区間探訪の後、西御坊駅に戻る。

西御坊からは各駅を歩いて訪問してみようと思う。

と言うのも、路線距離も長くなく、さらに市街地を走っている

こともあり、線路沿いに道が続いているので迷う心配もなし。

趣味のウォーキングを兼ねる事ができるので一石二鳥だ。

 

と言うことで、西御坊駅の隣りにある市役所駅へ。

営業距離では僅か300mと至近にある。

線路を外れて少し御坊の町中を歩きながら辿り着いたが、

それでも10分とかからずに着いてしまう。

 

駅名が示す通りに近くに御坊市役所がそびえている。

市役所のお膝元ながら、駅に駅舎はない。

1面1線のホームがあるのみだった。

 

紀伊御坊駅 駅舎

 

市役所駅前を出発。

御坊市役所の駐車場と通り抜けて進む。

線路に平行して進み道が見当たらないので

踏切を渡りながらじぐざぐに進むことになる。

周辺は御坊の公館庁と住宅が入り交じった地域。

 

土曜日とあって、お役所や学校はお休みらしく静かだ。

御坊市の市民文化会館横を曲がり、住宅街を抜けて行く。

保育園の角を曲がり進んでいくと、紀伊御坊駅が突然現れた。

線路が見当たらず、真正面に駅舎だったので、最初は駅と

思わず別の施設かと思い込んでしまっていたので驚いた。

 

紀伊御坊駅は、紀州鉄道本拠地とあり、

平屋建てながら立派な駅舎を構えていた。

駅舎内には、窓口と待合室がある。

本拠地なので係員は常駐。記念に入場券をまた購入。

 

ホームは、単式1面1線。

かつては、相対式ホームだったとの事で、現在でも向かい側に

使われなくなったホームが駅名票を伴い残っている。

 

紀伊御坊駅横の検修庫

庫内にキテツ-1

 

紀伊御坊駅には、車両基地も併設。

とは言え、現在(平成20年)の実運用車は

キハ603とキテツ1の2両のみとあってか、

駅側線の2本を活用したこぢんまりした基地だ。

 

側線の内、1本が検修庫へ。

もう1本には休車中のキハ604が鎮座している。

 

土曜日とあってキテツ1はお休みの模様。

検修庫内にて整備中であった。

側線に放置され、部品取り用と化しているキハ604は、

運転席付近にも元気良く伸びた夏草が生えているのを

確認できる状況であった。

たぶん二度と自力走行することはないであろうと思えた。

 

学門駅と発車するキハ603

 

紀伊御坊駅を堪能後、次の学門駅に向かう。

ここも駅間がとても短い。歩いても数分で着いてしまった。

 

学門駅も市役所駅と同様に駅舎無しの1面1線ホームのみ。

少し弧を描いた線形上に位置する。

かつては中学校前と言う駅があったらしいが、戦時中に廃止。

戦後しばらくしてから学門駅として再度設置されたとの事。

近くに高校(旧制中学)の裏門があることから学門駅と命名

されたとのことだ。

 

御坊駅側に踏切とホームへの出入口がある。

また、ホームの紀伊御坊駅側には、学門地蔵と呼ばれている

お地蔵様が祀られている。

ホーム幅が狭いので正面からは少々拝み辛い所はある。

 

学門に通じるとの事から、記念品の人気が高い駅との事。

 

御坊駅から紀勢本線併走区間を抜けて

市街地方面へ向かう紀州鉄道線

御坊駅ホームより眺める

 

紀州鉄道線では、学門駅と御坊駅間が一番長い区間で、

路線全体の約半分をこの区間が占めている。

 

かつては、この区間に財部(たから)駅が存在していたらしいが、

中学校前駅と同じくして戦中廃止となった模様。

戦後も再開されることは無かったようだ。

今回、乗車しながらではあったが、

財部駅跡は残念ながら見当たらなかった。

 

駅間も若干あったこともあり、たまたまやってきた

上り列車で学門駅から御坊駅まで1駅乗車して戻ることに。

 

完乗と途中の各駅を徒歩で訪問したが、

路線距離僅か2.7km、海に近い市街地を走り抜けるので

起伏も殆ど無く、思った以上にラクチンに探訪できた紀州鉄道。

 

御坊駅では、紀勢本線との接続を考慮したダイヤで運行して

いることもあり、何かと都合が良かった。

 

全線乗っても片道¥180。

途中交換駅などないので、線内を同じ車両が往復している。

時間あたり1〜2本程度と比較的頻繁に運行もしている。

線路から外れて御坊の町を少し覗いてもみたが、

街並みにも古風な軒並みが感じられて興味深かった。

鉄道だけではなく町全体を楽しめそうだ。

 

休日はキハ603での運用が多い様なので、

是非多くの人に乗って盛り立ててもらいたい。

 

 

タイムテーブル

場所 備考
御坊駅   8:58  
西御坊駅 9:06 9:15 御坊 - 西御坊 間 \180
廃線区間探訪 −:− −:− 特集 紀州鉄道廃線区間探訪 を参照
西御坊駅 9:50 9:50  
市役所前駅 10:00 10:05  
紀伊御坊駅 10:10 10:25  
学門駅 10:30 10:45 学門 - 御坊 \150
御坊駅 10:48   御坊から藤並へ。同日に 有田鉄道廃線跡探訪 を実施。

                                                                                                                              このページの一番上へ